子供の心と精神の成長過程【エリクソンの心理社会的発達理論】

子供の精神発達過程のまとめ

子供の精神の発達を理解するうえで、エリクソンが提唱した「心理社会的発達理論(psychosocial development)」が参考になります。詳しい説明は後述をご覧ください。

危機を乗り越えると強さを獲得する

「心理社会的発達理論(psychosocial development)」を提唱したEHエリクソン(米国、1902~1994年)は精神分析学者で医師でした。

この「心理社会的発達理論(psychosocial development)」では、人間の心理は周囲との関係を通して成長してき、

  • 各発達段階における心理社会的危機(psychosocial crisis)を乗り越えると、ある「基本的な強さ(basic virtue)」を獲得する
  • 反対に、心理社会的危機を乗り越えられないと、心理的な病気の元となる「中核的病理(maladaptation / malignancy)」が強くなる

という経過をたどるとされるものです。

以下に、子供とのコミュニケーションに特に悩む、6歳までの時期について詳しく述べます。

Ⅰ期:乳幼児期(生後~1歳半)

乳児期である0歳~1歳半頃における心理社会的危機は「基本的信頼感 vs 基本的不信感(trust vs mistrust)」です。

赤ちゃんは外の力を頼らなければ生きていけないので、「母親的な人物」の力、つまりママやママに代わる人物の助けを借りて生きていきます。ここで「母親的な人物」への信頼感が確立されれば「希望」が生まれていきます。

反対に、赤ちゃんのケアが適切ではなく、「母親的な人物」への不信感が募れば、それは「引きこもり」につながる可能性があります。

Ⅱ期:幼児初期(1歳半~3歳)

幼児初期である1歳半~3歳頃では、「自立性 vs 恥・疑惑(autonomy vs shame)」となります。

このころでは、お話しもできるようになり、いろいろなものに手を出せる時期になります。

いろいろなイタズラをするようになり、全て辞めさせたい気持ちもわかりますが、このころは、自主性を尊重してあげることが重要になります。重要な関係性として「親的な人物」となっているのは、ママだけでなく、例えばパパの認識やパパとのコミュニケーションも出来るようになるためです。

夫婦、またはおじいちゃんおばあちゃんの力も借りて、自主性を育てれば「意志」が発達していきます。一方で、恥・疑惑、が育っていくと「脅迫」の感情が上回ってしまい、意志が抑えられてしまいます。

Ⅲ期:幼児後期(3歳~6歳)

幼児後期である3~5歳頃の心理社会的危機は「自主性 vs 罪悪感(initiative vs guilt)」です。

この頃は、自分でいろいろできるようになり、自発的に動く時期です。遊びたい、ここに行きたい、お手伝いをしたいなど、様々な行動を自分からしようとします。この自主性を育ててあげることで「目的」を持つ行動を獲得できます。

一方で、失敗をたくさんしたり、お手伝いが逆に手間になったりして、親が子供を叱りつけることもあるでしょう。厳しく叱られる、失敗を強く咎められる、といった罪悪感を感じる経験が多くなりすぎると「制止」の行動を取るようになります。

まとめ)バランスが大事

プラスと考えられる方(対立する心理の左側)を尊重したほうが良いですが、少しは反対の危機を知ることも大切です。要はバランスです。

例えば、幼児後期で、心理社会的危機によっては「目的」を獲得しますが、「制止」もある程度は知っておかないと、抑制がきかなくなってしまいます。

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ママ

子供には道徳を教えながら上手くプラスの面を伸ばしていきたいですね。

Posted by fwhip